住宅ローン繰り上げ返済の手数料について

住宅ローンの繰り上げ返済、手数料はどうなる?

住宅ローンの繰り上げ返済には、手数料がかかる?

長期ローンの代表選手である住宅ローン、毎月の支払が25~30年ほども続くことから、利息も高額に上ることが、皆さんの頭痛の種のようです。特に、借り入れの時期が30代後半からスタートしている方などは、退職後の生活資金や介護の費用なども頭に入れておかなくてはならず、長引く不況で、「退職金で住宅ローンを完済するよりは、早めに払い終えて、退職金を老後の資金に…」という方向へシフトチェンジをなさる方が増えています。

そこで、検討されるのが「繰り上げ返済」です。

これは、文字通り、毎月一定額を払っている住宅ローンを、一部、まとまった金額を先払いすること。しかし、月々の返済額とは別にまとまった資金を用意しなくてはならず、数千円~1万円前後の手数料も取られます。

少額を繰り返し繰り上げ返済をするのは損?

住宅ローンの繰り上げ返済手数料は、一般の振込手数料と比べるとかなり高い金額になりますし、何度も繰り返して繰り上げ返済をすると手数料がかさんでしまいます。それを考えると「少額をなんども繰り上げ返済するのは、逆に損なのかな?」と悩んでしまわれる方が多いようです。確かに1回1万円くらいの手数料を、10回取られたら10万円。これでは、金利によっては、利息分を抑える効果が怪しくなってしまいますよね。

しかし、数千円の繰り上げ返済を毎月するような方法はともかくとして、50万円、100万円、といった金額で繰り上げ返済を行うことは、手数料以上に利益が多いのです。

結論から言えば、数十万円単位の繰り上げ返済が可能であれば、少しづつでも実施していった方が、利点が大きいといえます。

繰り上げ返済は元本に繰り入れられる!

月々のローン弁済は、実は、元本より、利息がほとんど。しかし、繰り上げ返済は、元本に繰り入れられます。ローンの利息は元本に対して金利をかけて計算されますから、元本が減れば、それだけ利息は減ることになります。ですから、特に、ローンを払い始めてからの年数が短いときほど、繰り上げ返済の効果が大きく、繰り上げた金額が100万円を1回だけでも、30年後の返済額を算定したら、50万円以上の利息が節約できる、という試算が出る場合もあります。

元本が減った分だけ、毎月、同じ金額を返済していても、元本返済の割合が上がっていくことになり、完済も早まるという相乗効果が生まれるわけです。

また、銀行によって、一定の条件を満たすと、手数料を割り引いてくれたり無料にするサービスを提供しているところもあります。

期間を短くするか?金額を減らすか?

繰り上げ返済には、繰り上げ返済を行うことで、返済期間を短縮できる方法と、月々の返済金額を減らすことのできる方法が選択できる場合があります。

利息を軽減する目的なら、期間を短縮する方がお得です。並行して、老後資金を増やしたいなどのニーズには、月々の返済額を減らす方法で対処するとよいでしょう。

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