住宅ローン査定の盲点

こんなこと、見落としてませんか?住宅ローン査定の盲点とは

住宅ローンにおける「査定」とはどんなもの?

中古住宅、建売住宅の購入に当たって、住宅ローンの申し込みをするとき、おこなわれる、第一段階の「査定」というもの。これは、仮査定と本査定という二段階に分かれていて、本査定に通って、初めてローンの手続きに遭入れるということになります。

お金を借りるときの事前の調査などは、「審査」という呼び名が一般的に使われています。消費者金融や、クレジットなど信販会社などでは、審査というと、「申込者の返済能力を推し量ること」という印象です。特に消費者金融の場合は、借り手の返済能力が重要になりますし、担保物の差し入れはありませんから、純粋にこれまでの借り入れ状況や、思わしくない返済履歴がないかどうか?などが、中心的に調査されます。

これに対して住宅ローンの場合は、「人的査定」「物的査定」の両方で調査がされることになります。物的査定というのは、担保物となる不動産の価値。これは、不動産鑑定士などの専門家が行うもので、極端な結果が出ることはあまりないでしょう。

一方、人的査定は、「まさか、落ちるとは」という結果がでて、青ざめるケースも珍しくありません。ローンを申し込む時の盲点とも言えます。

まさか、こんなことまで!?チェックが厳しい履歴

査定に落とされた方のほとんどは、「まさか落ちるはずは…」という見込みで申し込みをなさっていることと思います。多くの場合、既に、不動産屋さんや工務店さんに手付金を打つのとほとんど同時くらいに、申し込みに着手されていることがほとんどですから、大変です。手付金は「解約手付」と言われる扱いであるのが一般的で、この場合、査定に通らなかったから、と、解約の申し入れをすると、手付は損害金として徴収されてしまうからです。査定に通らないと痛手が大きくなるということです。

通ると思っていたのに、なぜ、査定で落とされてしまうのか?その原因は一体なんでしょう?

某工務店に勤務される営業担当者に尋ねてみると、「本人も忘れているような、少額の滞納が原因になることが多いですね。」といいます。「査定の場合、過去に滞納の履歴がなかったか?を、徹底的に調べられます。例えば、学生時代、独身時代の公共料金の滞納や、家賃の滞納、教育ローンの滞納があると、それだけ、査定はマイナスになります。これは、ローンの申込日を基準日として、7年前までさかのぼってチェックが入りますから、ご本人が忘れていることも多いですね。最近、よく、査定で問題にされるのが携帯電話料金の不払い。それから、給食費が滞納されている場合なんかも、要注意のチェックが入ります。滞納回数が多いということは、返済が滞るリスクが高いということ。「貸しても、キチンと返してくれなさそうだ」という印象につながり、そうなると、査定落ちしやすいといえます。」

と、なかなか、厳しい様子です。

「逆に言えば、他に借り入れがなく、住宅ローン以外にローンらしいものがない、3年間以上、転職歴もなく、1か所で働き続けていて、収入も安定しているような条件ならば、通りやすいともいえますね。それから、健康上の問題がないことも条件の一つです。」というお話も。必ず通るという保証はできないけれども、比較的安心なパターンといえそうです。

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