低金利キャッシング広告のフェイクについて

その金利、本当に低金利?キャッシング広告の見方教えます。

あちこちで見かける消費者金融や、銀行のキャッシングの広告。金利については、「金利○%~△△%」といった幅のある表示をしているのにお気づきでしょうか?

こうした広告を見ると、誰でも自分に都合の良いほうの数値をとって、多くの人が少ないほうの数字を見て、「へえ~、利息は○%なんだ。」と思ってしまうことが多いようです。中には「○日間、金利ゼロ」のような、無利息キャッシングをうたっているところもありますから、実際のところ、「もし、自分が借入をしたら?」というと、とても少ない利息でお金が借りられると思ってしまう人が多いのではないでしょうか?

ところで、金利については、貸金合法の改正で法律上の上限が決められました。ですから、それ以上の金利で貸付を行えば、知れは違法行為ということになり、罰則や取締りなどの対象にされることになります。消費者金融各社が金利を明示した広告を出すのは、こうした法律に対して「ウチは遵守して営業しています」という姿勢をアピールする狙いもあるようです。

現行の貸金業法で、100万円以下の貸付の場合は、上限金利は20%です。ですから、20%以下の金利なら何%でも法律上は合法となります。しかし、20%というと、100万円に対して20万円ということになります。これは、決して安い金利とはいえない額です。低金利という言葉に確定的な基準はありませんが、やはり、一桁台の金利であれば、比較的安いといえることと思います。そうなると、大手消費者金融各社が広告に乗せている、3~7%程度の金利はかなり安い印象を与えますし、お得感もあると感じるでしょう。

しかし、こうした広告には、必ずごく小さな文字で、スミの方に「金利は条件つきの数字です」とか言う趣旨の但し書きが着いているのです。つまり、誰でも広告の低金利が無条件に提供されるわけではなく、限られた条件をクリアした人だけが、低い金利での貸付を適用される、と説明しているわけです。このような広告の作り方が悪質とはいえませんが、同時に親切で正直とも言えません。

実際に借入を行った人は、ほとんど最高金利が適用されていて、貸付限度額も、最初から100万円などということはありません。何年間か、キチンと返済を続けてきて、消費者金融から見て「上顧客」になった人が、そこそこ高額の借入をした場合に限って、低金利が適用されるというのが実際の状況のようです。

広告の低金利に載せられて、自分もその対象になっていると思うと、借入をしてから「こんなはずでは」と、ガッカリすることになります。広告の金利は、高いほうを基準に概算して、更に、小さな字で端っこの方に書かれているところまで注意してチェックすると良いでしょう。

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